珠算の意味

珠算の意味

 珠算を学ぶ意味

 現代において珠算を学ぶ意味とは何でしょうか。珠算を知らない方が良く口にされる言葉があります。
「計算機があるじゃないですか」という言葉です。確かに珠算をしなくても計算は機械がしてくれます。電卓、パソコンなど計算の機械は身近にあります。
 機械がしてくれるのに、なぜ珠算を学ぶのでしょうか。珠算に対して「計算機があるじゃないですか」と言われる方は、「書道に対して、印刷機があるじゃないですか」「料理に対して、お店の弁当があるじゃないですか」と言われるでしょうか。多分言われないと思います。それは手書きの文字や手料理には、機械には代えられない人の心があることを知っておられるからではないでしょうか。同じように珠算の手計算にも機械に代えられない人の心があるのです。手書きの文字に温かさがあり、手料理に温かさがあるように、手計算にも温かさがあります。珠算は、心の温かさを育て、心の温かさを伝えることができるのです。

「小さなそろばん珠の動きは、心の動きそのまま」

 これは当塾長が授業の始めのあいさつで子供たちにかける言葉です。
 書道の始祖、王義之は、ただ言葉を伝える手段であった文字を心を表現する手段、文化芸術にまで高めました。当塾長は、書道について存じておりませんが、長年の珠算暗算の研究と指導により「珠算は、心の表現であり、文化である」と書道始祖の王義之と同様の結論に達しております。

「珠算は、心の表現であり、文化である」

「そろばんは、心を表現する手段である」との考えは、世界中の誰も語られていないものです。
 当塾長は「珠算暗算学習は、人類の進歩と文化に貢献する」をモットーとしております。
「そろばんは、心を表現する手段であり、文化である」と捉えることにより、珠算は、広がりと深さ、高さを持つようになります。なぜなら、心は、広がりと深さ、高さを持つからでございます。
 現代の珠算は、速さのみを是とし、速さ以外を否とする単一の価値観しか持っておりません。珠算を心の表現、文化と捉えることによって、珠算の表現は、今よりさらに豊かなものとなるでしょう。珠算の速さも一つの心の表現ですが、未来の珠算は、新たな心の表現として美が求められることになるでしょう。他の文化と同様に。
 当塾は、未来の珠算の可能性を創造します。「珠算は、心の表現であり、文化である」
「珠算の意味は、その計算過程において、心を表現し、その表現された心を磨き向上させることにある」

 人が努力し、向上することは、機械に取って代わることはできない

 機械に計算を代わってもらえても、計算を通して、人が努力し、向上することは、機械に取って代わることはできません。計算を通して、人が努力し、向上すること、それが永遠の珠算の意味です。

 手は人類文化の原点

 人類は、四足歩行の動物から二足歩行の動物へと進化しました。人類は、二足歩行となることで、手が自由に使えるようになり、人間の脳は飛躍的に進歩しました。人類のあらゆる文化は、人間の手が生み出したものがほとんどです。手は、人間の生活、文化、脳の成長と切っても切れない深い関係があるのです。
 珠算は、たくさん手を使います。珠算で手を使うことで、人間の脳を発達させ、日常生活の手を使うあらゆることの質を上げることにつながります。世界の人に比べ、日本人が手先が器用と言われる理由の一つに箸を使う文化であることが挙げられます。箸という道具を扱うことで、手先が器用になるように、そろばんという道具を使うことにより、さらに手先が器用になります。そして手を使うことで脳が刺激されて活性化し、新たな創造性が育まれるのではないでしょうか。古代から現代に至るまで手を使うことであらゆる人類文化が生まれたようにです。

 珠算は、豊かな情操(豊かな心)を育てる

 小さいころから積み木や木工製品で遊んでいるお子さんは、情操が豊かになると昔から言われています。
 珠算の算盤という道具は、天然木の美しい木目があり、温かみがあります。天然素材に触れ、慣れ親しむことは、積み木や木工細工に触れるのと同様に、お子さんの豊かな情操を育てます。

 珠算は、自信を育てる

 珠算は、一日の授業でたくさん丸をもらいます。一問一問解いて、一問一問丸をもらう。たくさん丸をもらうことは、お子さんの自信を育てます。

 珠算は、脳を育てる

 珠算は、目を使い、手を使い、口を使い、耳を使い、心を使い、脳を正しく刺激し、脳を活性化します。
 「指を使うと、脳が活発になる」

 脳が活発になると、心も明るくなる

 珠算を習うと、脳が活発になり、心が明るくなり、積極的になられます。
 当塾の珠算を習って、大人しいお子さんが、明るく積極的になられるのを何度も見てきております。
 当塾の珠算には、お子さんを明るく積極的にする力があります。当塾の指導は、お子さんを活性化します。

 珠算はリズムであり、リズムは集中力である

 珠算にはリズムがあります。リズムは集中力です。人間の心と体は、リズムで動くようにできています。リズムがあれば、心と体は軽く動きます。珠算には、自然なリズムがあります。
 珠算のリズムを身につけたとき、お子さんは、そろばんを楽しいと感じるようになります。珠算のリズム、集中のリズムを身につければ、集中の時間を伸ばすことができるようになるのです。
 珠算で身につけた集中力は、学業、仕事、家庭など、日常のあらゆることに役立ちます。

 珠算の資格は、仕事がきちんとできることを表してきた

 珠算は、正確にテキパキと物事を処理する力を養成するため、珠算の資格は、昔から仕事がきちんとできる能力を表してきました。それゆえ、下関商業高校は、珠算3級を合格しなければ、高校を卒業できないという時代がありました。銀行に内定した高校生や大学生が就職までの間に珠算3級を取得するように言われ、当塾に珠算を習いに来られていました。
 当塾は、珠算未経験の高校生や大学生を2ヶ月で珠算3級を合格させるという合格実績を長年継続し、その成果を、国内外珠算研究誌「珠算春秋」に発表しております。

 珠算とは、短い集中を積み重ねること

 珠算は、7分、3分と短い集中を積み重ねます。そうすることで、小さいお子さんの集中力は、わずか10分程度のものが、60分、90分、120分と集中の時間を伸ばせるようになります。当塾の珠算を120分学習できるお子さんは、どのような勉強にも取り組める集中力を身につけられます。それは仕事や人生にも必ず生きます。

 珠算は、数の世界に形を与える数の理解の架け橋

 お子さんにとって数の世界は、形のない世界です。それゆえ、理解が難しい。珠算は、形のない数の世界に形を与えます。数に形を与えることで、数の理解が深まります。珠算は、形のない数の世界に形を与え、お子さんの理解を助ける数の理解の架け橋なのです。それは、珠算の原点である古代の数学者が形のない数の世界に形を与え、数の世界をより深く理解し、数学の基礎を創造したのと全く同じなのです。